ミュージカル
SINGIN’IN THE RAIN
雨に唄えば
INTRODUCTIONはじめに
史上最強にして、最高のエンタテインメントミュージカル、日本特別公演!
誰もが口ずさむメロディー〜SINGIN’ IN THE RAIN〜♪。
ジーン・ケリーが雨の中で歌い、踊るあの名作ミュージカル映画『雨に唄えば』はどれほど多くの人を魅了してきたでしょうか?
『雨に唄えば』はハリウッド映画がサイレントからトーキーへと進化変貌する時代を描き、ブロードウェイを目指す作家と俳優のサクセス・ストーリーと映画制作の舞台裏をコメディタッチで描いたミュージカルです。ストーリーの面白さもさることながら、ドン役を演じたジーン・ケリーのダンスシーンが圧巻でした。ミュージカル映画として誕生した『雨に唄えば』は、その後、世界中で繰り返しミュージカル舞台として製作されてきました。
そして、 2022年1月、待ちに待った日本公演です!主演はもちろんアダム・クーパー。
2017年の日本公演の大成功を受け、日本の興奮が英国へ響き、英国名門のサドラーズ・ウェルズ劇場とともに、あらたにカンパニーを結成し、英国公演後に日本で上演いたします。おそらく今回でラストとなるアダムが演じるドン・ロックウッド。マシュー・ボーンの『スワン・レイク』(映画では「リトル・ダンサー」)で一大旋風を巻き起こして20年。スーパーダンサーは、ミュージカルスターとして2012年2月から『雨に唄えば』のロングラン公演に挑みました。ロンドンの名門劇場・パレス・シアターにて連日満員の盛況ぶりを見せ、英国各紙5つ星を獲得の大評判、最も成功した転身ぶりを魅せてくれました。
そんなミュージカル『SINGIN’IN THE RAIN~雨に唄えば~』、主演のアダム・クーパーさんにZoomで意気込みをお伺いしました。
STORYストーリー
舞台は1920年代、サイレント映画全盛期のハリウッド。
映画スターのドン・ロックウッドと大女優のリナ・ラモントはスター同士のカップルと世間でもてはやされていた。しかし実際はリナが一方的にドンを追いかけているだけで、美人だけれども演技は下手、しかもわがまま。思いこみの激しいリナにドンはむしろうんざりしていたのだった。そんな折、ドンはパーティに行く道すがら、駆け出しの女優キャシーと出会い、恋仲に。
やがてハリウッドにはトーキー映画の波が押し寄せてくる。ドンとリナの新作サイレント映画も急遽トーキーにすることになる。だが、リナは大変な悪声であり、トーキー映画には不向きであった。当然ながら試写会は大失敗。
そんな映画を公開するわけにはいかないと危機感を抱いたドンとその親友コズモ、そしてキャシーの三人は、映画をミュージカルに作り変えることを思い立つが、リナの声をどうするかが問題となり…。
INTERVIEWアダム・クーパーさん
インタビュー
全世界が見舞われたこのパンデミックの中、非常に厳しい日々を過ごされたと思います。 そして1年半ぶりにやっと、稽古が始まりましたが、今のお気持ちはいかがでしょうか?
一番強く感じているのは、ワクワクしているのとほっとしているという感情です。実際に上演するということで。すべてが不確実な1年を過ごした後ですから。もしもコロナ前のスケジュール通りでしたら僕達は既に日本での公演を終えていたはずなんです。なのにあらゆるものがキャンセルされたり延期されたりしてきました。確実なものは何もないように感じられました。ですから皆と一緒に実際にスタジオ(稽古場)にいる、実際に作品を上演する、ということにとてもホッとしています。沢山の感情が湧いてきます、だって僕たち全員が自分が愛することを出来るわけでから。それにこの作品は喜びと愛に溢れているので、コロナ後にぴったりです。人々が今求めている作品の様に感じます、誰もが、気分が明るくなり自分の人生や生活へのインスピレーションを再び得られる様な作品を必要としていると思います、そしてこの作品はそれを与えてくれます。本当に、スタジオ(稽古場)に戻って来られて、ただただとてもハッピーです。
Well I think the most that I feel is excited and relieved that we’re actually doing the show, Because you know everything has been so uncertain for the last year. Obviously we should’ve already been to Japan and done the show if everything had gone to plan before covid. And everything’s been canceled or postponed. It seemed nothing was certain. So to actually be in the studio actually doing the show you know with everybody it’s such a relief. it’s quite emotional because it’s what you all love to do and this show is a perfect show to do after covid because it’s got so much join in it and so much love. It feels like it’s what people need right now they need that kind of uplifting and feel inspired about life again and the show does that. So I’m just really happy to be back in the studio.
この1年半、舞台に立てない状況というのはアダムさんにとってどんな時間だったのでしょうか?
そうですね、それはいつも大変です、特に戻ってきてすぐにこのような作品が待っている時は。この作品は多くのものを求めてきます、芝居も、歌も、踊りも。特に踊りはとても大変なので、稽古前までに自分のコンディションを最高の状態にしておく必要があります。なので僕たち全員、コンディションを整え続けるのはとても大変でした。稽古の1週目には皆が、今回はいつもより大変だ、と言っていました。単純にいつもしてきた事を出来ない状態がずっと続いたからです。ですが個人的には、この1年半、僕は休まずトレーニングを続けてきました。この作品を何度も経験したので、この作品に出演するためにはそれなりの体づくりをしておかなくてはならない、と分かっていましたから。ですから気をつけながらトレーニングを続け、今は準備万端だと感じています。ですが、ずっと何も出来ない状況が続いた後で、この作品をやるのはそれでも大変です。でも出来るというのは本当に素晴らしいことです。
Yeah it’s always hard, epecially coming into the show like this. This show is so demanding. In both acting, singing and dancing, particularly in dancing that you really want to feel at the top of your fitness levels when you come into it. So it’s been really hard to try to maintain fitness for everybody. Everybody said when they came in for the first week of rehearsals it feels so much harder now than it usually does just because we haven’t been able to do some things that we normally do. But personally, I’ve been training for this for a year and a half I haven’t stopped because I know how important it is to be fit for the show having done it so many times. So I know what its demands are, so I’ve been very careful about how I’ve been training and now I feel ready but it was still a shock to be doing this sort of show again after doing nothing but it’s just it’s great.
イギリスはワクチン接種が順調に進み、6月にはほぼ日常を取り戻しつつあります。おそらく皆さんのお気持ちも上昇しているのではと思います。そして稽古場にカンパニーメンバーが集まり稽古が始まりました。1年半ぶりに稽古場での稽古はいかがですか?
不思議な感じです。お稽古初日、僕達は検査の為に行列せねばならず、全員マスクを着けましたし、誰かの近くには座れず、部屋の壁に沿って2m以上離して椅子を並べています。普段の様に他の人の顔を見ることはできません。プリンシパルとアンサンブルのお稽古は基本別々で行って、それぞれのバブルから出ない様にしています。
そうですね、不思議(奇妙)な感覚ですが、イギリスではワクチン接種が順調に進んでいて、人々も少し過ごしやすく感じ始めています。でもまだコロナに対する恐怖はかなり残っているとは思います。ですから僕たちもとても、とても、とても気をつけながら稽古をしています。今までに誰も経験したことのない、ユニークな稽古になっています。それでも全員がここに、稽古場にいます。他の作品の多くがズーム稽古をしたと聞いています(どうやったらそれが可能なのか分かりませんが)。とてもハッピーな気持ちとワクワクする気持ちと両方感じています。でも同時に安全でいられる様とても気をつけていますし、通常とはとても違った状況でもあります。
この通常とは違う状況の中でも自分たちの仕事が出来ているのは嬉しいことです。稽古ができる、上演出来るというのは本当に素晴らしいです。
It’s strange. On the first day of rehearsals we all have to queue up to get our covid test done. We are all wearing masks, we can’t sit together, we all have chairs around the room sort of 2meters apart. Obvisouly you can’t see peoples’ faces as normal. We’ve been doing a lot of the rehearsals separately. Principals are doing their rehearsals in one room and the ensemble in the other room so that we don’t mix in too much for sort of keeping in our own bubbles.
I think so it feels strange but as you say the vaccination roll out is going very well in the UK and people are thinking and feeling more comfortable. But I still think there’s still a lot fear about covid so we’re being very very very careful which makes for a very unique rehearsal experience nobody’s ever done the rehearsals like this before. But at least we’re all here. And we’re all in the room. I know a lot of other shows have been doing rehearsals via zoom. I mean how that works I really don’t’ know but it’s a real mixture of feeling very happy and feeling excited. But at the same time, having to be really safe and in very unusual circumstances.
It’s just nice to be able to do what we do even if it’s in unusual circumstances, it’s just lovely to be able to rehearse and perform.
「雨に唄えば」のロンドンでの公演は2013年以来でしょうか?
最後のロンドン公演は2013年でした。5月か6月が千穐楽だったと思います。ですから最後のロンドン公演は8年前ですね。なのでまた上演できることは本当に楽しみです。もちろん子供達は8年前のロンドン公演も観にきましたが、小さすぎてあまり覚えていないんです。なので今回子供たちに観てもらえるのもとても嬉しいです、もちろん家族全員ですが、特に子供たちがお父さんがどんなことをしているかを観るチャンスがあるのがとてもワクワクします。
子供達はユーチューブの動画(作品の一部だけの動画が上がっていて)をいくつか観たことはありますが、作品全部のことは覚えていないのです、だから子供達が今回最初から最後まで通して観られるのが嬉しいです。
Yes, it was 2013 we finished around may or June in 2013. It’s been 8 years since the last show in London. So it’s really exciting to be able to do it again. Of course, my children came to see the show when we did it in London but they were so small so they don’t remember. So it’s really nice they’ll be able to come and see, my whole family but particularly my children will get to actually see their daddy doing his thing which is really exciting.
They’ve seen me a lot on flim doing it Whatever is there on youtube . there’s sort of clips of me doing bits of the show but they cant remember the whole show so it’d be really lovely for them to see it all.
新しいカンパニーの雰囲気はいかがですか?
皆とにかくワクワクしています。東京に行くのをとても楽しみにしていると思います。東京は多くのイギリス人が行きたいけれど中々行くチャンスがない場所の一つなんです。なので訪日出来ることをとても楽しみにしていると思います。キャシー・セルドン役のシャーロット(・グーチ)は『トップ・ハット』の公演で日本に行ったことがあるので日本のことを知っています。もちろんロバート(・スコット(音楽監督))と僕はまた日本を訪れるのが待ちきれません。長い間待ちましたら。長すぎです!最後に行ってから4年が経っているなんて!ですから、また戻れるのがとても楽しみです。
I think everyone is just really excited. I think a lot of people are really looking forward to coming to Tokyo. Because it’s one of those places I think a lot of people in UK always want to go to and never get chance. So I think they’re really excited to come to Japan. And charlotte who is playing Kathy, she’s been to Japan she was over there with production Top Hat. So she knows it. And of course Rob and I cannot wait to get back there. It feels like it’s been too long. Far too long. 4years since we were there last, so can’t wait to get back.
アダムさんはワクチンを接種されたのでしょうか?
はい。2回目のワクチンを1ヶ月前に受けました。つまり、二度の接種を完了してからしばらく経ちます。とても嬉しいです。イギリスでは誰もがワクチンを受けたいと思っていて、政府も出来るだけ早く皆が接種できる様努力しています。6割以上が既に受けたと思います。順調ですね。日本ではどうですか?
I had my second vaccination about 1month ago, so I’ve been vaccinated for a long time and I’m very happy about that. Everybody wants to be vaccinated in this country so the government is trying to get them done as quickly as possible. I think we’re sort of up to 60% now. It’s going well. How’s the vaccinations in Japan going.
感染予防策など、稽古場はどのように進んでいくのでしょうか?検査もこまめに行われるのですか?
はい、毎週、月曜、水曜、金曜に検査を受けます。1日おきにコロナに感染していない事が確認できるわけです。マスクをせずに稽古をしたり、シーンの中で相手役と近づくことがあっても安心感が増します。ですからそれだけ頻繁に検査があるのは良い事だと思っています。その方がみんなずっと安全に感じられると思います。
Yes, so we test Mondays, Wednesdays and Fridays. So every other day we know we haven’t got covid. It just means that we can all feel bit more comfortable about rehearsing without masks and getting close to each other in all the scenes. So I think it’s good that we’re doing it so much and makes everybody feel a lot more safe I guess.
このような日々の努力とともに、お客様に素敵な舞台を届けていくんですね。
もちろんそうなれば良いな、と思っています。先ほど言った様に、今回のカンパニーはとてもとても素晴らしいです。だから今までで一番の公演になると思っていますよ。
Of course, I hope so. As I said, it’s a great company this time really really good. So I think show’s gonna be better than ever.
ロンドン初演はパレスシアターですが、今回の「雨に唄えば」はアダムさんとも親和性の高いサドラーズ・ウェルズでの上演となりますが、今回の上演に際して何か特別なモチベーションや思いはあるのでしょうか?
サドラーズ・ウェルズで上演出来るのはとても素晴らしいです。僕はあの劇場で2004年に『Singin’』の別プロダクションに出演しましたし、数多くのダンス作品に出演しました。ある意味僕にとってはロンドンのホームの様な劇場です(劇場はどこもそうですが)。ですからこの作品をサドラーズで上演出来るのが待ち遠しいです。劇場のお客様もこの作品をとても気に入ってくれると思います。今の予定では客席100%で上演できるはずなので、それも素晴らしい事です。お客様が劇場に戻ってきたい、僕たちをまたサポートしたいと思ってくださっていることを願っています。そして先程も言いましたが、この作品はこの大変な時期を過ごした後に上演するには完璧な作品です。お客様が劇場に来てこの作品を観たいと思ってくださったら嬉しいです。こんなに元気の出る作品は他にないと思うので、ロンドン公演にも素敵なお客様が沢山来てくだされば、と思っています。
I think it’ll be fantastic doing it there. I did different production of singin’ in the rain there back in 2004 and of course I’ve done so many dance productions over the years so it feels like home to me in London as theatres are. So I can’t wait to do the show there and I think the audiences at Sadler’s Wells will absolutely love it. What I’m hoping is that the plan is now that we’ll be able to play to full houses which will be fantastic. And I just hope that people really want to get back to the theatres and support us. And as I said before, this show is so perfect coming out of this sort of disastrous time. That hopefully people will want to come and see it it’s the most uplifting show you’ll ever see so hopefully we’ll have lots of lovey audiences in London.
来年の公演は4年半ぶりの日本公演となります。東京公演に期待していること、お客様に期待していることはありますか?
この作品に2回、それに他にも日本で沢山の作品出演した経験があるので、日本のお客様がこの作品をまたとても気に入ってくださるというのは分かっています。既にソーシャルメディアを通してファンから「日本に是非来てください!」というメッセージを沢山受け取っています。この作品の再演へのお客様の期待が大きいのを感じますが、それは僕にとっても同じです。これまで日本での公演の度に日本のお客様からとても素晴らしい反応を頂いてきたので、日本での経験は本当に特別だと感じているからです。そして今回は世界中の誰もが同じ経験してきた状況があるので、今までよりも更に素晴らしいものになると思っています。お客様とカンパニーの間で、今までに無かった様な本当の「喜び」の感覚 – ついに通常の生活に戻れた、ついにまた何かを祝福していい時が戻ってきたという ― を共有できるのではないかと、誰もがそれを必要としているのではないかと思っています。とにかく僕は日本のお客様は本当に素晴らしいと思っているので、また日本に行くのが本当に待ちきれません。1年半も待たなきゃいけないなんてつらいです。とても楽しみです!
Obviously having done this show twice in Japan and many many other shows, I know that the Japanese audience will absolutely love to see the show again. I’ve already had lots and lots of messages from fans on social media saying ‘please come to japan, please come to japan. I hope it will happen ’ I think there’s a real anticipation for the show coming again and from them and from me because I know that it’s such a unique experience especially doing the show in Japan it’s had such an incredible reaction each time that we’ve come. And I think this time because of what we’ve all been through I think it’ll be even better. There’ll be real feeling of joy between audience and the company in a way that hasn’t been there because of it will feel like finally we can get back to normal or finally we can celebrate something again and I think everybody needs that. But I think the Japanese audiences are incredible and I so can’t wait to be there. It’s been so hard waiting for a whole year or a year and a half to get to japan. So I’m so excited.
取材日:2021年7月 zoomにて
GALLERY舞台写真&動画
2017年公演時