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■ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』大貫勇輔さん《インタビュー》


ミュージカル
フィストオブノーススター
~北斗の拳~

はじめにINTRODUCTION

日米中における舞台芸術の最高峰が拓くミュージカルの新境地!!

近年、日本発のオリジナルミュージカルを意欲的に発表しているホリプロが、伝説的コミック「北斗の拳」をミュージカル化!1983年から1988年まで週刊少年ジャンプで連載され、連載終了から30年以上が過ぎた今なお国内のみならず世界中で圧倒的な人気を誇る「北斗の拳」。ミュージカルを世界に輸出することを目指すホリプロにとって、考えうる最高のキラーコンテンツが誕生します。
音楽を担うのは『ジキル&ハイド』『スカーレット・ピンパーネル』など、日本、韓国ほか、世界中で大ヒット・ミュージカルを手がけるアメリカ人作曲家のフランク・ワイルドホーン氏。演出は新進気鋭の演出家・石丸さち子が、脚本は多くの話題ミュージカルの脚本・作詞を手掛ける高橋亜子が担当。振付を手掛けるのは、TOKYO2020オリンピックの開会式に出演するなどダンサーとして活躍する一方、多くの有名アーティストから指名を受けるコレオグラファーの辻󠄀本知彦氏。さらに、これまで数多くの日中共同プロジェクトを成功に導いた中国人演出・振付家の顔安(ヤン・アン)氏も振付に加わり、日米中3か国のスタッフのコラボレーションによる創作にも注目が集まります。

「北斗の拳」は、大きな哀しみを背負いながらも、愛する人たちを守るために闘う主人公・ケンシロウの物語。登場人物たちの誰かを思う情熱が、ダイナミックな音楽と緻密な演出によってミュージカルに昇華され、新感覚のエンターテイメント作品となること必至です。

今回は主人公・ケンシロウ役を演じる大貫勇輔さんに、今回の作品の見どころや意気込みを伺ったインタビューをお届けします。

ストーリーSTORY

伝説のコミック「北斗の拳」が圧倒的なスケールをそのままに、
オリジナルミュージカルへと昇華する!
宿命を背負いながら愛のために闘う人々の物語。

二千年の歴史を誇る北斗神拳の修行に励んでいた ケンシロウ(大貫勇輔)トキ(加藤和樹・小野田龍之介/Wキャスト)ラオウ(福井晶一・宮尾俊太郎/Wキャスト)の三兄弟。南斗の里から来た ユリア(平原綾香・May’n/Wキャスト)、そのお付きの トウ(白羽ゆり)とともに成長していく三兄弟の中から師父 リュウケン(川口竜也)は末弟のケンシロウを次の伝承者に選んだ。折しも世界を覆う核戦争によって文明社会は崩壊し、人々は弱肉強食の時代を生きることとなった。ケンシロウはユリアとの愛を育み共に荒廃した世界を生きていこうとした日、南斗の シン(植原卓也・上田堪大/Wキャスト)にユリアを強奪され、胸に七つの傷を刻まれる。絶望の中放浪の旅に出たケンシロウは、たどり着いた村で出会った二人の孤児 バット(渡邉蒼)リン(山﨑玲奈・近藤華/Wキャスト)と共に旅を続ける。一方ラオウは世紀末覇者・拳王を名乗り、世界を恐怖で支配しようとしていた。ケンシロウは女戦士マミヤ(松原凜子)が治める村の用心棒 レイ(伊礼彼方・上原理生/交互役替わり)と共にラオウによって牢獄カサンドラに囚われたトキを救出するが、その後ユリアが失意の中でシンの居城から身を投げたことをラオウから知らされる。ケンシロウはラオウとの闘いの末に壮絶な最期を遂げた ジュウザ(伊礼彼方・上原理生/交互役替わり)をはじめとする愛すべき仲間や強敵ともたちの哀しみを胸に、世界に光を取り戻すべく救世主として立ち上がるのだった。

大貫勇輔さん
インタビューINTERVIEW

国民的人気漫画の主人公をミュージカルで演じることをどのように受け止めていますか。

大きなプレッシャーと責任を感じています。最初は不安でしたが、チラシを見て「いけるかもしれない」と自信がついて、さらに本読みをはじめて音楽も出来てきて、鳥肌と涙が止まらないシーンがあって、より一層「いけるかもしれない」と自信がつきました。いろんな人の力を借りて、いろんな人の力を信じて、僕の出来ることを精一杯やれば、何か新しいエンターテインメントが出来るのではないかと予感しています。
ケンシロウはとても強くて寡黙で行動で表すイメージなんですが、そんな彼が歌を歌うんですよね。実際に劇中歌を歌ったときに「ケンシロウは本当はこう思っていたのかもしれない」って思ったんです。ケンシロウに限らず、他のキャラクターでも音楽に乗って歌詞が聞こえた時に、本当は心の中でこういう音楽と台詞があったのかなと感じて、それがミュージカルの面白さなんだと思いました。アニメファン・漫画ファンの方も、このミュージカルを見て新しい気づきというか、「そう思っていたのかも」って思えるシーンが出てくると思うんです。ケンシロウという絵の中にしかなかったものを、生身の人間として、お客様に「本当に存在するかもしれない」というリアルを突き付けられるかということがテーマだなと思うので、音楽や脚本を信じていかにリアルに生きられるかを大切にしたいと思います。

役作りにあたってやり始めたことなどはありますか?

出演が決まってから筋トレを始めて体作りしています。漫画のような体格は難しいと思うんですけど(笑)、特に肩と胸は筋肉をつけないといけないなとトレーニングしていますね。
「北斗の拳」はケンシロウの人間としての成長物語でもあると思うので、どこまでケンシロウと自分の人生をリンクできるかが大切なのかなと思っています。たくさんの哀しみや想いを抱えて、人間としての厚みを出していけたらと思っています。

アクションが沢山あると思いますが、ダンサーならではのアプローチなど考えていますか。また、ダンサーとしての身体の在り方を演技にどう生かしていこうと考えていますか。

今年の2月から空手を始めたんですが、踊りと全然違うと思いましたね。アクションシーンといっても舞っているように戦うのか、純粋に戦うのか、戦うように舞うのか、いろいろあると思うんですけど、その境目を大切にしたいと考えています。ダンサーが格闘技っぽくやるというので終わらないで、「この人ちゃんと格闘技をやったんだ」って思ってもらえるようにしたいなと。そこのリアルさは追及したくて、ダンスとあやふやに混ざらないようにしたいと思っています。
ダンサーだからなのかもしれないですが、お芝居を拝見すると体先行で観ちゃうんです。観ているとお芝居しながら踊っているんだなって思って。楽しいと重心は上がるし、怒ったり悲しんだりすると重心は重くなるし、そういうのを分析した時期がありました。ケンシロウは常に気を張っているから、きっとそういう体運びになるだろうなって、ダンサーとして動きを考えていますね。

原作を読んでのストーリーの魅力や、心惹かれたキャラクターがいたら教えてください。

出演が決まってから2回ほど読みました。最初に読んだときは、筋肉すごいって思ったり、すごい死に方するなって思ったり、バトルものだって思いましたね。だけど2回目を読んだときに、様々な孤独や、それぞれのキャラクターがもつ正義や愛が描かれている漫画だなって感じました。それをミュージカル化する時に、キャラクターの個性はもちろん、どういう生き方をして何を選択してきたのか、それぞれが抱える戦わなくてはいけない宿命といったところを、繊細にみんなで考えて作り上げることが出来たらいいなと思いました。
僕が好きなのはトキなんですけど、ケンシロウや未来のために自分の力をみせて散っていく生きざまには胸をうたれました。

実際に脚本を読んで原作と印象が変わった部分や、より共感・感動が深まった部分はありましたか?

音楽が入って歌詞がついたことで、漫画には書かれてなかった心の内側の声が聴こえてくるので、漫画やアニメでは語られなかった心の声を聴くことが出来る面白さがあると思いました。感情に奥行きが出て、ミュージカルってすごいなって思いました。

原作があるキャラクターを演じることで大切にされていること、気を付けていることはありますか?

キャラクターへのリスペクト、作品へのリスペクトを持ちながら、じゃあなぜ僕が演じるのかという意味を大切にしたいです。そして、モノマネではなく、本当にその瞬間その役が舞台上に存在できるかどうかを大切にしています。本当に存在するかもしれないと思わせられるかどうかが大事だと思うので、ただ似ているということではなくて、一人の人間として存在することに重点をおいて作り上げたいと思っています。
台詞の裏側にある想いをどれだけ掘り下げられるかが、リアルさを出す上で大切なのかなと思っています。

日本初のミュージカルという点において期待されていることなどあればお教えください。

来年には中国公演が決まっていて、漫画は日本の誇れる文化のひとつだと思うので、中国を皮切りに世界中をまわれる作品になれれば嬉しいですね。

大貫さんにとってユリアはどのような女性でしょうか。また惹かれるようなところがあればお教えください。

難しいですね(笑)。とても意志の強い女性だなと思います。あと愛が深いなと思います。

観た後にお客様に何を想ってほしいでしょうか。この作品を通して何を伝えたいでしょうか。

この作品はいろんな人の正義や愛や悲しみがあって、それぞれの選択があるから今があって、それが衝突したり共感したりするんですけど、人間は一人では生きていけないということを描いている気がするんです。いろんな人の想いを持ち続けることで、より強い人間になっていく、ケンシロウがそうやって成長していく物語です。守りたいものを守れる人間になりたいですし、観終わったあとに自分の周りの人たちを、改めて大切にしなきゃなって振り返るような公演に出来たらいいなと、今の段階では思いますね。

原作は連載が終了してから30年経っていますが、なぜここまで愛され続けていると思いますか?

分かりやすいバトルエンターテインメントが表面にあって、ベースには一人ひとりのキャラクターの想いや生きざまが描かれているところでしょうか。裏にメッセージがあって、読むたびに届いてくるメッセージが違う。昔読んだときは分からなかったけど、読み返したらこの台詞の意味が分かるというか、時を経て何度も読み返すことで新たに気づけることがある漫画だと思うんですよね。だから愛され続けているんだと思います。

演出家とはどのような話をしたのか、これからどうコミュニケーションをとって作品を作り上げたいかお教えください。

石丸さんは「北斗の拳」に出ているんじゃないかと思うくらいの情熱をお持ちの方ですね。僕も同じ熱量を持っていると思うので、話をした時に分かり合えた感じがしました。まだ、たくさんお話したわけではないんですけど、同じ方向を向けているのかなと思っています。これから稽古でつくり上げていくことがとても楽しみです。

原作の世界観だと男性のための作品だと思うんですが、女性のお客様に向けて何か一言いただけますか。

「北斗の拳」って聞くとバトル漫画だと思われがちだと思います。ミュージカルの中でもバトルエンターテインメントはあると思うんですけど、台本を読むと人の生きざまを感じるんですよね。メロディーに乗せて感情を吐露していくことが、ただ台詞を言うよりも音楽に乗せることでより届くものがあると思ったので、ミュージカルが好きな方にはより届くのではないかと思います。

※本記事は、本稽古前のインタビューとなります。

動画MOVIE

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フランク・ワイルドホーンさん コメント

【♪M 決意/大貫勇輔】
ケンシロウ役 大貫勇輔 ダンス動画